東麻布の隠れたところに、「ワカヌイ」というニュージーランド料理店が昨年の4月にオープンしました。「ワカヌイ」では、バイヤーの方やお客様にアンズコフーズの輸入した食肉加工品をより知ってもらうため、アンズコフーズが輸入したニュージーランド産の牛肉と仔羊肉を提供しています。
「ワカヌイ」はアンズコフーズの代表者、金城誠氏によって設立されました。金城氏は東京で生まれ、ニューヨーク、プエルトリコ、沖縄、横浜で育ちました。金城氏は16歳の時にニュージーランドへ交換留学に行き、ニュージーランドの大学に入学し、カンタベリー大学で経営学士を取得しました。
それ以来、金城氏はニュージーランドの食品業界に勤務し、2000年にアンズコフーズの事業開発部長として勤務し、そして2002年から代表取締役として勤務しています。
ジャパン・トゥデイの編集者、クリス・ビトロスは西新橋にあるアンズコフーズのオフィスにいる金城氏を尋ね、詳しいお話を聞いてきました。
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JT: 日本でのアンズコフーズの歴史を教えていただけますか?
アンズコフーズは1984年9月に、ニュージーランドの国策会社として、ニュージーランド食肉公社の100%出資による在日現地法人として設立されました。その後、ニュージーランド政府の経済自由化の一環である民間化政策の流れの中、1995年12月に民間資本に移行しました。
JT: 日本でどのような製品を提供していますか?
牛肉と仔羊肉です。アンズコフーズでは、冷凍した生の牛肉、また冷蔵した牛肉や精肉、冷凍、冷蔵した仔羊肉を提供しています。そしてバーガーパテ、サラミ、ビーフジャーキーなどの食肉加工品を輸入しています。
アンズコフーズでは、ニュージーランドのアンズコグループが生産した製品を提供しています。以前に、日本政府が牛肉の輸入を自由化した時、飼育場と合弁事業し、加工工場を購入しました。ニュージーランド以外の場所で、穀物肥育の肉牛を生産している場所は日本の食肉企業と強い関係を築いているアンズコフーズのみです。
JT: 日本でのニュージーランド産の食肉のイメージを教えていただけますか?
日本の消費者の方はニュージーランド産の食肉に対して良いイメージも悪いイメージも持っていないと思います。日本では、ニュージーランド産の牛肉の認知度は未だに低いです。ニュージーランド産の仔羊肉を知っている消費者の方がいたとしても、ニュージーランド産の牛肉を知っている方はあまりいません。
JT: ニュージーランド以外に牛肉市場が盛んな国を教えていただけますか?
狂牛病が流行する前は、日本とアメリカ合衆国とオーストラリアでした。狂牛病が流行してからは、オーストラリア産の牛肉がアメリカ産の牛肉よりも遥かに売れました。
JT: 日本での牛肉の消費高は上昇していますか?
いいえ、下降し、牛肉市場は小さくなりました。狂牛病の流行の為、牛肉の安全面に対して不安を抱く人々が多くいます。アメリカ合衆国での狂牛病の流行により、日本での牛肉の消費高は20%も下降し、未だに回復しません。少子高齢化が進み、健康面に敏感になる方が多くなっている中、牛肉の消費高は降下する一方です。その上、昨年の食中毒や原発による放射能の不安により、焼き肉店の営業が困難となっている状況です。
JT: 日本のニュージーランド産の牛肉と仔羊肉の輸出市場について教えていただけますか?
牛肉は、アメリカ合衆国がニュージーランドにとって一番大きな輸出市場です。主にハンバーガーのパテとして利用されます。日本が2番目に大きく、次に韓国が大きい輸出市場です。
仔羊肉は、ニュージーランドは比較的世界で大きな仔羊肉の貿易市場ですが、仔羊肉の生産市場は世界一大きくはありません。オーストラリアは比較的大きな消費高を占めています。しかし、ヨーロッパはニュージーランドからの仔羊肉を227,000トンも輸入します。日本は世界で10番目に大きな仔羊肉の輸出市場です。
JT: 日本では今でも仔羊肉は独特な匂いがすることで有名でしょうか?
日本での仔羊肉のイメージは独特な匂いがすることで有名でした。アンズコフーズでは消費者調査を行い、仔羊肉の独特な匂いは経験からではなく、話で聞いただけだという人々が多いという結果が発見されました。1960年と1970年に日本がハムやソーセージを生産するために多くの羊肉を輸入した時は、仔羊肉の輸出業は好調でした。仔羊肉の輸出先には飲食店も含まれていました。きっと仔羊肉を輸入していた飲食店のどこかが仔羊肉を長い間保存して悪臭を放ったというところから「仔羊肉は独特な匂いがする」という噂が広まったのかと思います。どんな理由があれ、噂や認知は次の世代へとどんどん伝わっていきます。
現在では、仔羊肉を初めて食べた多くの日本が、美味しいと驚きます。
JT: 日本では、どこにアンズコフーズの食品を販売していますか?
様々な場所です。牛肉は、パスタソースを製造するメーカー、ハンバーガーステーキとして冷凍した牛肉を使用するチェーンの飲食店にも販売しています。またアンズコフーズの冷蔵した牛肉と仔羊肉を購入する小売店もあります。アンズコフーズの食肉を提供する小規模なレストランもあります。日進ワールドデリカテッセンや大規模なスーパーマーケットの「コープ」でもアンズコフーズの食肉を取り扱ってもらっています。
JT: 直接シェフにアンズコフーズの食肉を宣伝しますか?
シェフと面会することは関係者を通さないといけませんので、なかなか直接面会することができません。アンズコフーズのビジネスモデルは、提供者、卸業者、レストランやホテルのサービス業者に食肉を直接輸入することです。卸業者の方にアンズコフーズの製品の宣伝は任せています。
しかし、このままこのビジネスモデルを継続していくと、ニュージーランド産の牛肉の認知度は高まりませんので、「ワカヌイ」というレストランを設立しました。
JT: レストラン「ワカヌイ」について教えていただけますか?
「ワカヌイ」はアンズコフーズが提供している牛肉と仔羊肉をより多くの方に知ってもらえるために設立されたレストランです。何年も、多くの費用を費やしてニュージーランドのシェフを使って販売促進を試みましたが、1%も効果はありませんでした。そしてレストランを設立し、設立したレストランで一人でも多くのシェフにアンズコフーズの食肉の良さを知ってもらおうと考えたのです。もしこれが成功すれば、メディアから注目を浴び、さらにより多くの人々にアンズコフーズ自慢のニュージーランド産の牛肉と仔羊肉を知ってもらえると思います。そしてより多くのシェフや小売店がアンズコフーズの食肉を購入するかと思います。今のところ、レストラン設立によるビジネスは好調です。
アンズコフーズはレストランを所有しています。レストラン設立のプランを発表した時は、実行は難しいかと思いました。六本木や西麻布などレストランの設立に一番良い場所を探しまわりました。40〜50席以上は必要なく、あまり人が多い場所には設立したくはありませんでした。
JT: レストランの状況について教えていただけますか?
設立当初の4月と5月の2ヶ月間は、震災後のためあまりお客様が来ませんでした。6月から、お客様が来始め、ビジネスが好調になり始めました。
また、少し宣伝もしました。6月には日本のメディアが「ワカヌイ」のディナーの取材に来ました。雑誌も「ワカヌイ」を掲載し始め、ビジネスがより好調になりました。毎週、雑誌社の編集者の方や他のメディアの方が店内の撮影をしにきます。また常連客の方も多くいます。
JT: 今後のビジネス戦略について教えていただけますか?
近隣国までにこのビジネスモデルをどう成長させていくか、今話し合っています。ビジネス戦略の一つは、アンズコフーズのビジネスをアジアに拡張することです。日本でのビジネス戦略は、小売店などを通してではなく直接アンズコフーズの食肉を販売しようと考慮しています。他のビジネス戦略としてはアンズコフーズの食肉の価値をより向上させることです。
JT: アンズコフーズの社員について教えていただけますか?
東京、大阪、札幌のオフィスには43名の社員がいます。アンズコフーズの社員はとても有能ですので、私は彼らに責任を任せています。細かいことにこだわることよりも、ビジネス戦略やビジネスの向上に専念したいと思っています。
JT: どのくらいの頻度で牛肉と仔羊肉を食べますか?
牛肉と仔羊肉は昼食も含め、週に4〜5回食べます。牛肉と仔羊肉は日進から購入します。
(元記事: Japan Today)
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